黒木、２二塁打の活躍−日向

第１０３回全国高校野球選手権宮崎大会サイド

◆着実加点１２安打

　第８シード日向は１０―２と寄せ付けずに七回コールド。独自大会も含めて３年連続の３回戦進出を決めた。順調な滑り出しとなったが、選手らに笑顔はなく「もっと楽に勝てた。これでは私学に通用しない」。中盤の２失点と打線の失速を反省し、次戦に向けて気を引き締めた。

　打線は春の大会以降、意識してきたライナー性の打球で１２安打。４盗塁に犠打など小技も絡めて着実に加点した。

　６番で２本の二塁打を放った黒木。美々津中時代は出場機会に恵まれず、高校では入部することもためらったという。だが「諦めたくなかった」。入部してからは素振りを日課とし、多い時は４００本以上振り続けた。最後の夏の初戦、初回の打席でチーム３点目となる二塁打、四回にも左線へ二塁打。「引き付けて逆方向を意識した。大会前は不安だったが、打てたことで次への自信にもつながった」。本薗監督も「何事も一生懸命。３年間で一番成長した。期待以上」と活躍をたたえた。

　磨いてきたつなぐ打撃で七回の打者一巡を含む２桁得点。主将の重岡は「３回戦までもう少し時間がある。気持ちを切らさず、こういう舞台で冷静に戦えるよう全員でコンディションを高めていきたい」と落ち着いていた。

◇配球で流れを−松岡（先発し、６回を２失点）
「一安心。打たせて取るのが自分の投球だが、１５日は制球が乱れた。（捕手の）井上と連係し、その日の調子に応じた配球で流れをつかみ、打線につなげる試合をしていく」

◇緊張ほぐれた−本薗監督
「勝てていいスタートが切れ、選手の緊張もほぐれたと思う。ただ、打てなかったり守れなかったり、流れが悪いところがあった。試合を経験するごとに成長してほしい」