オンラインで研究発表

県立高校ＭＳＥＣフォーラム

　各校の生徒が発表や対話を通して、多様な価値観や考え方に触れ、多様性を認める力やコミュニケーション力を養うことなどを目的とした「ＭＳＥＣ（みやざきＳＤＧｓ教育コンソーシアム）フォーラム県立高等学校探究活動発表会」が１５日、県内の出場校をオンライン会議アプリ「Ｚｏｏｍ」でつないで行われ、高校生がこれまでの研究結果を発表した。みやざきＳＤＧｓ教育コンソーシアム主催。

　県北からは、延岡高校と延岡星雲高校、日向高校、五ケ瀬中等教育学校が出場した。

　延岡高校は、メディカル・サイエンス科の３年生８３人が１２班に分かれて午前と午後に発表した。

　このうち、「五重塔から学ぶ耐震研究〜南海トラフに備えるために〜」の班は、数々の災害に耐え、今でも残っている五重塔などの仏塔の構造から耐震性に優れた建物を研究。テーブルゲーム「ジェンガ」を仏塔に見立てて揺らす実験を繰り返し行い、「奇数層の方が耐震性に優れている」などの結果を得たことを発表した。発表後には３分間の質疑応答もあり、生徒は的確に答えていた。

　午後からは２年生全員が、各教室からオンラインで３年生の発表の様子を視聴した。

　「五重塔から学ぶ−」班のメンバー、黒木彩音さん（１７）は「オンライン発表に慣れていないので緊張した。〃分かりやすく〃を意識して、ポスター（発表内容を１枚にまとめたもの）にはグラフや図形などを多めに入れた」と振り返った。

　同班は、今年３月にあった県課題研究発表大会の自然科学部門で最優秀賞を受賞しており、来月北九州市である「中国・四国・九州地区理数科高等学校課題研究発表大会」と、神戸市である「スーパーサイエンスハイスクール生徒研究発表会」に出場する。黒木さんは「どこのチームよりも分かりやすい説明をして、研究の結果を伝えたい」と抱負を話した。