ものづくりコン「木材加工」で九州３位

日向工業建築科２年の山口さん

◆１１年ぶり県勢入賞

　日向市の県立日向工業高校建築科２年の山口陸空（りく）さん＝東郷学園中学部出身＝はこのほど、福岡県で開かれた第２０回高校生ものづくりコンテスト九州大会「木材加工部門」に県代表として出場し、３位となる優良賞を受賞した。同部門における県勢の入賞は２０１０年以来２度目で、１１年ぶり。

　山口さんは同校の建築技術部に所属。今年６月に開かれた県大会で最優秀賞に輝き、九州大会への切符を手にした。課題は例年、県大会から九州大会、全国大会まで共通しており、今年は「四方転び」の技法を用いた課題が出された。

　競技は２日間あり、１日目に制限時間４０分間で課題図や仕様に沿って原寸図を作成。２日目に制限時間３時間で木造り、墨付け、加工、組み立ての４工程に取り組み作品を仕上げる。

　県大会の反省から「墨付けの線を生かして切る練習を繰り返し、精度を上げて九州大会に臨んだ」という山口さん。九州各県の代表８人が出場する中、得意とする原寸図をはじめ、束柱（つかばしら）と柱脚の位置など作品全体の精度の高さが評価され、見事入賞を果たした。

　指導する建築技術部の大田博章顧問は「例年、九州大会自体のレベルが高く、その中で３位に入ったことは、全国レベルの実力と言っても過言ではない」と健闘をたたえる。

　それでも「１位、２位の作品はレベルが違った。同じ高校生とは思えないくらい、すごかった」と山口さん。「大きな刺激になった。逆にやる気が起きた。あれ以上のものを作るため、来年の大会に向けてさらに努力したい」と力を込める。

　また「建築の勉強が好きなので毎日楽しい」とも。学校が休みの土曜日にも大田顧問に「練習させてください」と頼むほど意欲的だ。将来は設計士を目指す。