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「お花の山」は秋の装い

本紙掲載日:2021-10-01
7面

白岩山を散策−五ケ瀬町・椎葉村

◆トリカブトやイワギク旅鳥エゾビタキの姿も

 五ケ瀬町と椎葉村境にある白岩山(標高1647メートル)は、石灰岩峰としては九州で最も標高が高い。自生する400種以上の高山植物のうち60種は岩峰特有といわれ、山頂付近を中心とする群落が県の天然記念物に指定されている。秋深まる「お花の山」を歩いた。

 冬はスキー客でにぎわう五ケ瀬町鞍岡の五ケ瀬ハイランドスキー場。リフト乗り場があるカシバル峠から林道を歩き、「ゴボウ畠(ばたけ)」と呼ばれる登山口を目指した。

 ブナやミズナラの天然林を抜ける登山道は、艶やかな緑色をしたスギゴケが朝露にしっとりとぬれている。日の差し込む場所ではアキノキリンソウが黄色の花を咲かせていた。

 朝の気温は麓で17度。肌寒いほどだったが、霧が晴れるにつれて上がった。高地といえど残暑は厳しく、緩やかな上り坂にも汗が噴き出る。何度か立ち止まり、呼吸を整えながらようやく「日肥峠」(杉越)に着いた。

 九州脊梁山地に連なる向坂山(標高1685メートル)から扇山(同1662メートル)にかけての尾根筋は、かつて馬で物資を運んだ「駄賃付け」の道。車道が開通する1930年代まで現役だった。

 峠から白岩山へは古道「霧立越」をたどる。起伏が少なく、歩きやすい。「ツピンツピン」と頭上で鳴くのは留鳥のヒガラ。喉から胸にある三角形の黒い模様がちょうネクタイに見える。模様がネクタイのように縦長になるのは仲間のシジュウカラだ。

 貴重な植物群落を保護するため、樹林帯のあちこちにシカよけのネットが張られている。山頂周辺は特に厳重。登山道の金網やネットを開けては閉める。この作業を怠ることはできない。

 山頂直下の「お花畑」では、アキチョウジがスポットライトのような木漏れ日を浴びていた。青紫色の花が「丁」の字に見えることが名前の由来。取り囲むように群生するのはツクシノダケ。シカの食害で一時数を減らしたが、保護環境の中で勢いを取り戻している。

 登山道脇にアケボノソウが咲いていた。クリーム色を帯びた白い花を夜明けの空になぞらえ、花びらの斑点を星に見立てたのが名前の由来とされる。花言葉は「前向き」。すがすがしい花が登山客に元気を与えている。

 鮮やかな青紫色をしたトリカブトも見頃を迎えていた。高地を好み、根には猛毒がある。舞楽に用いる装束「鳥兜(とりかぶと)」に似ていることが名前の由来とされる。近くには、雅楽を演奏する伶人(れいじん)の冠に似たレイジンソウも見られる。

 散策を終えて一休みした山頂では、イワギクが白く愛らしい花を咲かせていた。残念ながら山域に生息する絶滅危惧種のホシガラスとは出会えなかったが、県内で旅鳥に分類されるエゾビタキが数羽飛来し、高いこずえでツイーと鳴いていた。

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