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延岡城は特別

本紙掲載日:2021-10-21
7面

国文祭で「お城の魅力を語る」

◆素晴らしい石垣が24時間見放題−昇太さん
 樹木とうまく両立させ、活用して−千田さん

 城好きで知られる落語家の春風亭昇太さんと、奈良大学教授で城郭考古学の第一人者・千田嘉博さんのトークショー「お城の魅力を語る」が7日、延岡市の延岡総合文化センターであった。

 市制施行100周年を迎える2032年度の完成を目指し昨年度から始まった市史編さんの記念事業で、国文祭・芸文祭みやざき2020分野別フェスティバルと「のべおか天下一薪能」関連イベントの一つ。

 「奥さんよりも付き合いが長い」(昇太さん)という2人。テンポいい掛け合いで全国各地の城への愛を語った。冒頭、延岡城跡の石垣を写真で見せた昇太さんは「皆さん見慣れているから何とも思っていない可能性があるが、これだけの石垣が24時間見放題。積む技術を持つ人が当時いたってこと」と話し、会場を沸かせた。

 千田さんは、天守と思われる部分には瓦が使われ白いしっくいで造られていたとして、「超最先端の城郭。県内にも同時代に他に城はあったが延岡城は特別」と紹介した。

 また、北大手門から見える石垣は、地面に近い方の角が少しだけ内側に曲がっていることを指摘。名古屋城も同じ特徴が見られるとして、「江戸時代の早い段階に築いていたことが見えてくる。(裾の方を少し内側に入れることで)地面に対して、寝かした状態で石垣が積める。超合理的。これだけ高い石垣が今も残っているのは、匠(たくみ)のすごい技術があったからではないか」と話した。

 延岡城について印象を聞かれた昇太さんは「こんなに高い石垣のある城はそんなにないし、もともとある岩盤と築いた石垣を組み合わせた石垣は特徴的で面白い。これから整備が進むと思うが、もっとそういうところが見えてくれば」と期待。「城はそのまちのランドマーク」として、「見えないと意味がないし、木が生えると石垣を傷めてしまう。なるべく早い整備が大事」。千田さんはすべての樹木を伐採することはできないとして「貴重な石垣と樹木をうまく両立し、いつまでも素晴らしい城跡が残り、活用されていけば」と話した。

 最後に昇太さんは「今は住む場所にかかわらず何でも手に入る時代だが、他の県と違うのは土地の歴史。歴史を知ることは土地について愛着を持つことにもつながる」と呼び掛け、「大人が自分の町を自慢しないと、延岡を好きになってくれない。まずは皆さんが延岡のことを好きになって、子どもの前で自慢をする。そのすごくいい材料として延岡城があるんじゃないか」とまとめた。

 対談を前に、昇太さんの〃好意〃として、自身が司会を務める人気テレビ番組「笑点」の裏話も披露され、会場には何度も大きな笑い声が響いた。また、延岡の落語愛好家で構成された「一八会」主催の寄席に呼ばれ何度か来延したこと、今年1月に他界した本田誠人さんらによる「ペテカン」の東京公演に役者として出演したエピソードも紹介した。


◆「壊さずどう守るかを解決すべき」城山の視察で千田さん

 トークショーを前に、春風亭昇太さんと千田嘉博さんは、延岡城跡(城山公園)を視察した。

 2人は延岡史談会の甲斐典明会長の案内で、園内を巡った。鐘突き堂では、そこから見渡せる市内の景色に「きれいですね」と話し、午後3時の鐘突きを見学。足を止めては興味深そうに見入り、今もある城の名残をカメラに収めた。

 千田さんは、園内に石敷きとアスファルトの面が混合していることに注目。「史跡には通常アスファルトは使わない。アスファルトにするのであれば黒っぽい色にする必要がある」などと指摘。また、落下防止のために手すりが設置されている場所には、城の遺構が多く残っているにもかかわらず、深く掘って手すりが設置されたと考えられることから、「都市公園化している。本来守るべき所を壊さずにどう守るのか。そこを解決すべき」と話していた。

 また、後藤勇吉の石碑が立つ三階やぐら跡では、柱を支えていたと推測できる縦長の大きな石が地面から顔を出しているのを興味津々に見詰め「よく残っている。素晴らしい」と笑顔。園内には、岩盤を削って石垣のように仕立てた場所や岩盤を削った階段、さまざまな刻印のある石垣などもあり、「城が大好物」という昇太さんは、何度もシャッターを切っていた。

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