完勝で雪辱−日向工

全日本高校男子ソフトボール大会県予選・球音

◆坂本の先頭弾など３本塁打

　男子決勝は坂本滉生の先頭打者弾など３本塁打と、投打がかみ合った日向工が完勝。川原雄大監督は「３年生や先輩の力を借り、この１週間よく頑張った」。１０日前の県新人大会決勝の雪辱を果たしたナインをたたえた。

　右腕小林旺雅を中心に、夏の全国総体出場メンバーが多く残り全国でも上を目指せるチーム。だが、コロナ禍の実戦不足もあり、新人大会では日向に４―５で競り負けた。

　そこから、ナイター練習も取り入れ、３年生も手伝って再調整。全国の切符を懸ける戦いに挑んだ。

　決勝。「あれで乗っていけた」。監督が振り返ったのは、初回先頭の坂本の打席。新チームになり不調が続いていたというが、「フォームを見直し、塁に出て形を作ることを考えた」。２ボール１ストライクから捉えた打球は、右翼フェンスをライナーで越えた。

　勢いに乗った打線は、なおも２死二塁から５番の金丸壱成。「インパクトで力を入れられるように練習してきた。逆方向を意識した」。外角をはじき、中堅右へ大きな一発となった。

　先発の小林旺は五回を９奪三振で、山田拓己の２ランもあって７―０のコールド勝ち。九州、全国へ向け坂本は「もっとスキルを上げ、全国トップレベルの１番打者を目指す」。金丸は「まだまだ打撃も守備も隙だらけ。冬に時間をかけて全ての課題をつぶしたい」。

　川原監督は２年生１２人のチームに「まだまだ詰めるところもあり、ポジション争いもある。お互いにレベルアップしていければ」。全員で成長し、春を迎える。