先輩たちのダンスなど鑑賞−北浦中

小規模校の新しい文化発表会の形

　延岡市立北浦中学校（川原寛幸校長、４８人）は２３日、同校体育館で開いた文化発表会に延岡学園高校の吹奏楽部とダンス同好会を招き、先輩たちの卓越した演奏と踊りを鑑賞して興味・関心を深めた。

　北浦中は小規模校で、生徒数も減少しているため、近年は文化発表会で１人が複数の発表に関わるなど生徒の負担が増え、発表内容も充実させることが困難な状況があったという。

　また、優れた文化に触れる機会が少なく、特に文化的活動に取り組む高校生らの姿を間近に見られる環境にもないため、進学先の一つである同高に出演を依頼。従来の生徒発表にゲストステージを加える形で、新たな文化発表会を実現させた。

　体育館には生徒の家族らも訪れ、県コンクール金賞、九州コンクールで銀賞に輝いた吹奏楽部のハイレベルな演奏を静聴。ダンス同好会のステージでは軽快なリズムに乗せた息ぴったりのパフォーマンスに、自然と手拍子も起こって盛り上がった。

　生徒たちは実行委員会が中心となって今年度の発表会を準備。コロナ禍から立ち上がり町に元気を届けようと、「個性を光らせ元気を届けよう」をスローガンに掲げた。会場には生徒の絵画や書道、陶芸作品などを展示して学習成果を披露。３年生による職場体験学習の発表もあった。

　実行委員長を務めた河野綾乃さん（２年）は高校生のステージについて「北浦中には文化部がないので、新鮮で貴重な体験になった。高校への興味が湧いて参考にもなった」と話していた。