富島高３年「応援隊」−市のパンフ制作中

私たちが日向を盛り上げなくてどうする−−

◆ＣＦで資金調達、支援呼び掛け

　日向市の魅力を発信し、景気回復につなげようと県立富島高校（小川晴彦校長、５５２人）の「未来を創る富高応援隊」は、地域活性化プロジェクトに取り組んでいる。市内の観光地、飲食店などを紹介するパンフレットを制作し、１２月中旬に宮崎市で配布（予定）、市外からの集客につなげる。資金はクラウドファンディング（ＣＦ）を活用、同応援隊は支援を呼び掛けている。

　ＣＦは、インターネットを介して不特定多数から資金を集める方法。既に１１日からスタートしており、目標額は７５万円。支援額は３０００〜１０万円の９コースがあり、返礼品は金額に応じて、ポストカード、タオル、エコバッグなど。期限は１１月１２日。２９日現在、２５人の支援者から約６０万円が寄せられている。

　同プロジェクトは、自分たちで課題を見つけ研究していく学習の一環。同応援隊は商業科の３年生３１人で構成する。「日向に住む私たちが日向を盛り上げなくてどうする」「日向市という最高の街を知ってほしい」との思いを込め、高校３年間の集大成として挑戦する。

　パンフレットは、紙媒体とデジタル版の２種類。駅周辺の市街地、お倉ケ浜など日向市の観光スポット、お薦めの飲食店を特集。これまでに、市観光交流課の職員から観光地などについてヒアリングを行い、宮崎市内の専門学校でレイアウト、デザインなどを学んできた。

　生徒は掲載する観光スポットや飲食店などを検討するマップ班、新着情報の更新や魅力あるサイトづくりを行う新着情報班、返礼品のデザインや単価計算などを担当するリターン班の３班で活動している。

　２１日には、同プロジェクトに協力する市内の「藤屋印刷」の三浦亨さん、金井寛伸さんが同校を訪れ、マップ班にパンフレットの掲載内容、取材方法、写真撮影のこつなどを伝えた。

　三浦さん、金井さんは、生徒が作成した飲食店の掲載内容のひな形についてアドバイス。「２次元コードを追加したら利便性が上がる」「飲食店のアイコンをジャンル別にした方が見やすい」「営業時間、定休日を入れた方が親切」などと話した。生徒は熱心にメモを取りながら、次のステップに向けて準備を整えた。

　マップ班の吉田凪歩さんは「多くのアドバイスをもらって参考になった。自分たちの視点から書いた文章、写真などを取り入れて魅力あふれるパンフに仕上げたい。みんなで力を合わせて目標達成を目指します」と語った。