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エンクロスで俳句鑑賞会始まる

本紙掲載日:2022-02-09
7面
和気あいあいとした雰囲気で進められた俳句の鑑賞会

十七音、気軽に触れて−延岡

 延岡市駅前複合施設エンクロスで1月29日、「十七音のストーリー俳句の鑑賞会」があった。7人が参加。それぞれの感性で俳句を鑑賞し、参加者同士で感じ方を共有した。

 講師は、同市の「暖俳句会」や全国俳句結社「河」所属の大爺(おおや)真理子さん(63)。「延岡の人に俳句の魅力を伝えていきたい」。まずは、気軽に俳句に触れてもらおうと、初めて同所で開いた。

 題材として用意したのは正岡子規、水原秋桜子、種田山頭火ら先人たちの10句。大爺さんは「7人いたら7人の考えがある。作者の意図は別にして、鑑賞してもらえれば」と呼び掛けた。

 このうち、子規の「いくたびも雪の深さを尋ねけり」では、病に伏せ、自分で確かめることのできない子規が、家人に何度も雪の深さを尋ねた様子について、参加者は「ふがいなさや寂しさを表しているのではないか」「本当にきれいだという思いもあるのではないか」など、順番に感想。「生への執着を感じる」「雪にわくわくするかわいらしさ、清らかさを感じる」「感謝の気持ちを感じる」といった感想もあり、発言のたびにそれぞれが大きくうなずいていた。

 「作られた時代や作者の状況を知ることで鑑賞がさらに深まり、別の意味で面白さを感じる」など、助言しながら進行した大爺さんは「緊張したが、人それぞれ違う感想が聞けて、(私自身も)より深く鑑賞できた。俳句に興味を持ってくれたのがうれしい」と話した。

 今後も月1回開催する予定。「伝統的な文芸を絶やしたくない」という思いもあり、子どもや学生、初心者の参加も期待している。

 次回は26日午後1時から。場所はエンクロス2階の中央大ラウンジ。参加希望者はエンクロス(電話延岡20・3900)に申し込む。

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