旭小６年生、県独自の「ゆたかさ指標」学ぶ

本紙掲載日：2022-07-26

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濱山さんの話に耳を傾ける旭小の６年生

県職員による出前講座

　延岡市立旭小学校（髙森賢一校長）の６年生７４人は１２日、県庁から職員を講師に招き、県独自の「ゆたかさ指標」について話を聞いた。

　６年生は１学期の総合的な学習の時間で、「宮崎のよさ」を個々に研究。全体では人口減少の問題を共有している。今回、県職員のアドバイスも受けながら見聞を広めようと、出前講座を依頼した。

　県総合政策課企画担当主査の濱山慎也さんが来校し、本県が抱えるさまざまな課題や人口減少の背景などを説明。若者が将来県内に帰ってくるＵターンや、県外から移住するＩターンの増加を目指していると語った。

　それを進めるため、経済的な豊かさだけでなく心で感じる豊かさも数値化した県の「ゆたかさ指標」を紹介。同指標は県民アンケートや民間統計などを活用した客観的データで、宮崎県は結婚・子育て関連や、自然の恵み、人柄の良さ、スポーツの盛んさなどで全国トップクラスだとアピールした。

　この後、児童を代表して工藤菜桜さんが、自ら調べ、パソコンで作成した資料を用いて宮崎の水のおいしさや人柄のよさ、子育てのしやすさ、物価の安さ、新鮮な野菜や魚、グルメ、スポーツ環境、観光スポットなどを紹介。県民がもっと宮崎のよさを知り、体験し、発信することで、少しでも若者を県内に残すよう呼び掛けた。

　濱山さんは「県外に出た人に将来帰って来てもらうという視点も入れてもらえると、さらに良くなるのではないか」とアドバイス。現在は元気な高齢者が多く、いくつになっても活躍できる世の中へと価値観が変化していることも伝えた。

　長田怜さんは濱山さんの話を聞いて、「県の人口が１年半で１万６０００人も減っていることに驚いた。家族とも将来のことについて話し合いたい」と話した。

　また、６年生は個々に資料データをパソコンで作成。２２日に行われた授業参観で、自身が思う宮崎のよさを発表した。