お大師さん、４月１６〜１８日

新型コロナ終息、平和願い−延岡

◆市中パレードは中止−山を中心に開催

　九州三大春祭りの一つとされる延岡今山大師祭（お大師さん）の合同連絡会議が５日、延岡市山下町の善正寺（野中玄雄住職）で開かれ、今年の日程について新型コロナウイルス感染の収束を前提に４月１６〜１８日と決めた。感染拡大防止のため、「まち」をにぎわす市中パレードと物産展は中止となった。

　会議には今山大師慶賛会（佐藤公昭会長）や延岡市、延岡警察署、延岡大師祭協賛会（延岡商工会議所）、延岡観光協会などから約７０人が出席。消毒、換気、マスク着用など感染対策を徹底した上で協議。野中住職は「終息を前提に祈りのお大師さんにしたい」と話し、「山」と「まち」がお接待の原点に立ち返り、一体となってにぎわいを創出していくことを確認した。

　今年のテーマは「手を合わす終息平和のお大師さん！」、特別コンセプトは「お接待を次世代につなぐ！〜お接待コミュニティー（地区・町）！〜」。

　佐藤会長は「感染状況を注視しつつ、関係各位のご理解とご協力をいただきながら開催していきたい」とあいさつ。野中住職は国や自治体のイベント開催ガイドラインに準じながら計画を進めていく方針を示しながら、「『コミュニティー（つながり）』をキーワードとして、新型コロナウイルスの克服、コロナ禍犠牲者の供養とともに次世代につなぐお祭りにしていければ」と話した。

　会場では協賛関係団体の代表者がそれぞれ行事予定などを報告した。今山大師本堂では１６日午後１時から開会式大法要、同日午後３時と１７日午前９時からはコロナ禍早期終息などを祈る「護摩供」、１８日午前１０時から御正当大法要。また１７日午後５時からは同本堂や銅像広場・演芸場で「中夜祭」。コロナ禍や東日本大震災の犠牲者の供養、東京オリンピック・パラリンピック、聖火リレーの「円成祈願」を行う。

　市商店会連合会は各店舗で配布する「お接待券」の発行を計画中。同券とお菓子などを交換できる２カ所の接待所を設ける予定。また県タクシー協会延岡支部は今山の登り口（馬坂側）から山の中段までのシャトルタクシーを運行する。

　関連行事の「大師銅像沐浴」は２６日午前１０時、筆塚供養祭は２８日午前１０時３０分から予定。第２１回「奉納書道展」は４月８〜１８日、大師像境内で幼稚園児から高校生までの作品約６００点を展示する。