九保大学位授与−式典中止・学科ごと、規模縮小し

卒業生−晴れやかに門出迎える

　延岡市吉野町の九州保健福祉大学（加計勇樹理事長・総長、兒玉修学長）で１９日午前、学部生や大学院生ら卒業生４２５人に学位記や修了証書が授与された。新型コロナウイルス感染拡大防止のため式典は中止されたが、昨年度と同じく学科ごとに時間をずらし規模を縮小して実施。卒業生はスーツや振り袖はかまに身を包み、晴れやかに新たな門出を迎えた。

　兒玉学長は各講義室に集まった卒業生に向け、ビデオメッセージで「これから現実の社会にどう向き合っていくかは、自分自身が社会をどう評価するかによって変わってくる。他人や世間の評価に頼らず、今生きている自分、今頑張っている自分を励まし続けることができるような評価の仕方を自分自身でつくり出してください」と式辞。続いて、各学科長から卒業生一人一人に学位記や修了証書が手渡された。

　このうち、社会福祉学部スポーツ健康福祉学科からは３６人が卒業。代表し、梅田七海さん（２２）＝慶誠高校出身＝が「大学で過ごした日々はたくさんの出会いと学びを与えてくれた。多くの人に支えられて今の自分があることを改めて実感している。この４年間を礎に、福祉の心を持った人材として社会に貢献できるよう精進したい」と答辞を述べた。

　なお、成績や人柄が特に優れ他の学生の模範となった卒業生に贈られる「加計勉賞」は薬学部薬学科の照屋ゆめかさん（２４）＝那覇国際高校出身＝に、児童福祉・教育の先駆者石井十次の人格と理念を継承するため福祉を学ぶ優秀な卒業生に贈られる「愛の十次賞」は弓削良太さん（２２）＝高鍋高校出身＝に、それぞれ授与された。