人の流れ創出へ連携

人材派遣会社と協定−延岡市

◆情報発信や移住サポート

　延岡市と人材派遣大手のウイルテック（本社・大阪市、宮城力社長）はこのほど、「新たな人の流れの創出に関する連携協定」を結んだ。製造請け負いや技術者の人材派遣サービスを国内外で展開する同社が、情報発信や移住希望者へのサポートを市と連携して行う。自治体と連携協定を結ぶのは初という。

　締結式は市役所であり、松田和己議長立ち会いの下、読谷山洋司市長と同社の宮城社長が協定書に署名した。具体的な連携内容としては、▽延岡市の魅力の発信▽移住希望者へのアプローチ▽ローコスト生活の実現に関する提案▽移住生活のサポート▽ライフスタイルに応じた移住提案▽産業振興と多様な雇用創出―。期間は１年で、双方から申し出がない限りは自動で更新される。

　読谷山市長は「延岡市では２０１９年度から２５歳から３９歳までの人口が増えており、今後もいい流れを継続したい。地方都市は距離に関係なく、ビジネスの拠点となりうる。コロナ収束後の新しい世界に向けて、経済活性化の準備をするために協定を活用させていただきたい」とあいさつ。

　宮城社長は「私たちは年間１万人以上の方と出会っている。そういう方々に対して地域の魅力や暮らし、仕事を提案しながら、豊かな時間を過ごすサポートをしたい。初めての試みだが、協定が実りあるものとなるよう誠意を持って取り組みたい」と意欲を話した。

　この後、同社の担当者が協定の中身について説明。「移住希望者は収入をメインに仕事を探す人が多いが、まず延岡を移住する地域として選んでもらえるようなアプローチをしたい。ライフスタイルに合わせた仕事や住環境を提案し、新たな価値観を創造していきたい」などと話し、セミナーの予定など具体的な取り組みについて話した。