西郷図書館で移動販売

美郷町教委・地元のパン屋とコラボ

◆コロナ禍、来館者少なく足を運ぶきっかけに

　美郷町立西郷図書館（西郷ニューホープセンター内）で２５日、石峠レイクランドで営業している「パン屋りょう」（岩佐遼太郎店主）による移動販売が行われた。「図書館に足を運ぶきっかけになれば」と、町教育委員会が〃図書館とパン屋とのコラボ〃として初めて開いた。

　パンの販売は、３密を避けるため、飲食が可能なスペースの図書館外のウッドデッキで行われた。同店自慢のパンなど約２０種類が並び、オープンとともに多くの町民らが訪れ、それぞれ好みのパンを品定めしながら買い求めた。

　同センターは昨年９月にリニューアルオープン。旧田代小の向かいにあった西郷図書館も移設された。乳幼児から高齢者までくつろげる座敷のコーナー、読書や学習に集中できる「中高生・一般コーナー」、展示フロア、広々としたウッドデッキなどを設け、図書館をより身近に感じてもらえるようになったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で４月１８日〜５月１４日まで休館に。１５日から本の貸し出しを再開したが、「原則、外出自粛」などを呼び掛ける県独自の緊急事態宣言が発令されていることもあり、来館者数は少ない状況が続いていた。

　岩佐店主（３９）は「オープンしたのが昨年１０月。コロナ禍の中でのスタートだったこともあり、いろいろな販売方法を模索してきた。これからも、多くのお客さんに喜んで食べてもらえるよう頑張っていきたい」、町教委の中原芙季子さん（３９）は、「図書館利用のきっかけにしてもらいたいと４月に予定していたが、延期せざるを得なかった。ようやく実現できたが、将来はいろいろなお店に出店してもらい、マルシェ（市場）的な人の集まる場所にしたい」と話した。