国に求める決議採択−早期整備を

県期成同盟会−東九州、九州中央道など

　高速自動車国道建設促進県期成同盟会（会長・中野一則県議会議長）の総会が２１日、宮崎市の宮崎観光ホテルで開かれた。会を構成する関係機関・団体の代表者らが出席し、今年度の活動方針案を承認するとともに、国などに高速道路の早期整備などを要望する決議を採択した。

　議事では、交通・物流ネットワークの強化、九州の一体的発展、東西格差を解消する上で重要な道路整備のための予算確保や、災害時の「命の道」となる高速道路の早期整備などを運動目標、政府・国会・関係機関への要望を行うことなどを運動方針とした今年度事業計画案を承認した。

　決議は、県内の高速道路の供用率が全国平均の８７％を大きく下回る７４％にとどまっている上に、東九州自動車道や九州中央自動車道は完成のめどが立たない区間が残されるなど、地域づくりや経済施策、防災対策の立案の大きな制約になっていると指摘。

　国などに「防災・減災、国土強靱（きょうじん）化のための５か年加速化対策」に必要な予算は当初予算での措置を含めて安定的に確保することをはじめ、高速道路の整備目標年次の明確化と着実な整備推進、事業中区間の早期完成と未事業化区間の早期事業化、早期の４車線化の推進などを求めることを決めた。

　また、同日は引き続き県鉄道整備促進期成同盟会（会長・河野俊嗣知事）の総会も開かれ、今年度の事業計画案を承認するとともに、ＪＲ九州などに鉄道の利便性・快適性の向上などを求める決議を採択した。

　事業計画は、県民の日常生活を支える交通機関として重要な役割を果たし、地域の発展の基礎となる社会基盤である鉄道を維持・充実していくため、九州地方知事会や九州関係県の議長連絡会議などと連携し、国やＪＲ九州に路線維持や利便性向上などを求めていくこととした。

　決議は、減便などの見直しや利便性に重大な影響を与える事項に関する沿線自治体への早期の情報提供と事前協議の実施、日豊線の高速化と速達性の向上、駅・車両のバリアフリー化の推進、吉都線・日南線の路線維持と活性化、東九州新幹線の整備計画路線への格上げなどを要望する。