話し合いで円満解決

民事調停を広く周知−地裁延岡

◆１日から法の日週間

　宮崎地方裁判所延岡支部（延岡市東本小路）は、今月１〜７日の「法の日」週間に合わせ、民事調停制度を広く周知している。

　民事調停は裁判のように勝ち負けを決めるのではなく、お互いが納得するまで話し合うことを基本としているため、実情に合った柔軟な解決ができる裁判所の手続き。

　「隣の騒音が気になる」といった近隣トラブル、「敷金を返してもらいたい」などの賃貸トラブル、「自転車同士ぶつかってしまった」といった交通事故など、身近な問題解決に有効だという。

　申立書の書式は裁判所の窓口やウェブサイトにあるため簡単に手続きでき、実際に６割以上は個人で提出。８割以上の調停が申し立てから３回以内に終了し、６割近くが実質的に決着するなど、早期解決も期待できる。

　例えば、１０万円を請求する場合に必要なのは手数料５００円と郵便料金のみなど、費用が安く済むのも利点。話し合った内容（調停成立）通りにお金が支払われなければ強制執行できる場合もあるなど、裁判の判決と同様の効果がある。

　手続きは非公開のため、第三者には調停となっていること自体知られることはなく、裁判所には守秘義務があり、言いにくいことも話せるという。宮崎地裁延岡支部は「法律の専門家でなくても大丈夫です。詳細な書面や証拠は不要で、事案の軽重も問いません」と、トラブル解決に活用の検討を提案している。

　詳しくは裁判所のウェブサイト（ＱＲコードあり）か地裁支部の窓口まで。ウェブサイトはインターネット検索で「裁判所民事調停」と入力すれば表示される。