まん延防止全域に拡大−県

新たに２２市町村対象

◆外出自粛、営業時間短縮要請

　新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、県は２５日、延岡市、宮崎市、都城市、三股町の４市町を指定していた「まん延防止等重点措置」の対象区域を全市町村に拡大した。新たに指定された２２市町村にも不要不急の外出自粛など行動要請や、飲食店への営業時間短縮などを要請し、協力を求める。期間は２月１３日まで。

　県が同日開いた新型コロナウイルス感染症対策本部会議で決定し、河野知事がその後の記者会見で明らかにした。

　県内の感染状況は、今月に入って過去最多を次々に更新するなど急増。県全体の直近１週間の人口１０万人当たりの新規感染者数が２４日時点で１９２・８人に増えるとともに、医療機関の検査で判明する陽性者の割合も３１１人のうち約７割強の２２７人を占め、過去最多となった。

　直近１週間の人口１０万人当たりの新規感染者数を圏域ごとにみると、都城・北諸県が３００・３人、延岡・西臼杵が２３６・８人、宮崎・東諸県が２０７・８人と急増。日向・東臼杵が１３６・４人、西都・児湯が１１０・７人など県内全域で増えている。

　また、このまま推移すると、週後半には１日当たりの新規感染者数が５００〜６００人まで増加する懸念や、感染急増地域から隣接地域などへの感染の高まりなど、県全体で感染防止対策の最大限の強化の必要性から対応を決めた。

　重点措置区域に対しては、混雑した場所や感染リスクが高い場所、市町村外への外出・移動の自粛、一卓４人以下・２時間以内など会食の制限、高齢者施設・障害者施設の対面での面会制限、イベント開催の制限などの行動要請を求める。

　飲食店などを対象にした営業時間短縮要請は、午後８時から翌午前５時までの営業を行わないことや、酒類提供の終日停止を求める。協力店には売り上げ規模別に協力金を支給する。

　このほか、県は、今月末までを予定していたＰＣＲ検査などの無料検査を２月１３日まで延長。県教委は、県立学校でクラスターが断続的に発生しているため、時差登校や分散登校を行うなど児童生徒の接触・密集を避ける手立てを講じるほか、全県立学校の部活動を原則中止とした。

　河野知事は「県内全域での感染爆発が現実味を帯びている。これだけ感染者や濃厚接触者が増えていくことになれば、社会機能への重大な影響が懸念される」などと述べ、県民に協力を求めた。


◆２６日発表、５１０人以上

　県は２６日午前、新たな新型コロナウイルス感染者が５１０人以上になると発表した。詳細は２６日午後、発表する。過去最多３３９人（今月２１日）を大幅に更新する。