しゃべり場－財光寺小卒業生３１人が参加

本紙掲載日：2022-08-31

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１８歳の悩みや夢を語り合う－日向

◆進路相談から発展開催－元担任、保護者らがエール

　日向市の財光寺小学校で２８日、今年１８歳を迎える卒業生（２０１６年度卒）を対象にした「しゃべり場」が開かれた。進学や就職の岐路に立つ高校生らが悩みや夢を語り合い、共有する機会を設けようと地域住民有志が主催して初めて行った。

　しゃべり場は、同年卒業生の１人から、６年次担任だった県教育庁生涯学習課の森﨑陽介主事（４２）に進路の相談があったことがきっかけ。「他の人も悩み事があるのではないか」（森﨑主事）と、元ＰＴＡ会長や保護者らと連絡を取り合い開催を決めた。

　この日は、卒業生３１人と森﨑主事、同じく６年次の担任で現在、国富小勤務の稲田保尚教諭（４２）、当時の校長の三樹和幸さん（６０）、県キャリア教育支援センター統括コーディネーターの水永正憲さん（７３）、地域の人や保護者らが参加した。

　しゃべり場では３１人を６グループに分け、各グループに保護者や地域住民が進行役として同席。１５分ほど置きに、メンバーを入れ替えてより多くの人と交流した。

　多くが現在、高校生。生徒らは「英語を使った仕事がしたい」「まずは保育士をした後、児童養護施設で働きたい」と将来の夢を語る一方、「親元を離れるのはうれしいが大丈夫かな」「看護実習が乗り越えられるか心配」「車の免許はいつ取ればいいか」など不安や悩みを語り合った。

　講話もあった。水永さんは、社会に出て一番大事になるのは「仲間」であるとし、「いろんな仲間をつくること。また、小学時代の友達は、利害なくフランクに話せる大きな財産」と伝えた。

　三樹さんは、自身も１８歳の子を持つ親の立場から、「『明日が来るのが楽しみ』と思える日々を送ってほしい。男女関係なくいろいろな可能性に満ちあふれている」と激励。森﨑主事、稲田教諭もそれぞれにエールを送った。

　しゃべり場後は、写真を撮ったり、連絡先を交換したりして久々の再会を喜び合っていた。

　県外の大学に進学予定の松葉麻李さん（１８）＝日向高＝は「５、６年生次担任の森﨑先生にも会えたり、コロナ禍で会えなかった友人とも話せて楽しかった。将来について不安もあるけど、みんな志を持ってることが知れて安心したし、私も頑張ろうと思えた」と話した。