コロナ禍大幅減収

本紙掲載日：2021-07-07

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２０年度決算、ボートは値上げで増収

◆高千穂町観光協会新会長に竹尾さん

　一般社団法人高千穂町観光協会の２０２１年度定時社員総会は６月２８日、同町自然休養村管理センターで開かれた。２３４正会員のうち１７３人（委任状含む）が出席。昨年度の収支決算や今年度の事業計画案や収支予算案を承認した。役員改選もあり、竹尾通洋さん（６５）＝同町岩戸＝が新会長に選ばれた。

　２０年度の決算は総収入が前年度比４１０１万円減の２億８００２万円。支出は前年度比３４５７万円減の２億５９３４万円だった。高千穂峡の貸しボートは、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けて、利用は前年の６万３８４９そうから半数近い３万６８７そうにまで減った。ただ、料金値上げで収入は前年の１億４３１３万円から、１６８３万円増の１億５９９６万円となった。

　当期純利益は対前年比６４３万円減の２０６８万円で、減収減益となった。

　今年度の経営方針は「世界水準の『持続可能な観光地域づくり』に向けた取り組み」。事業計画では、旅行者の周遊や滞在交流を図る着地型旅行コンテンツの造成、高千穂町を中心とした県北エリアへの集客を図る観光広域連携事業などに取り組む。

　総会は４議案とも原案通り承認されたが、出席者からは意見や不満が噴出。高千穂神社で行われている観光神楽で神楽を披露している奉仕者（ほしゃ、ほしゃどん）の待遇改善を求める声や、「新型コロナ対策が一番大事だ」などと予算案や事業計画案などへの意見や提案が出た。また、副会長などの選出は、後日に理事会を開いて協議することになった。

　総会後、竹尾新会長は「まずは会員、理事、職員の話を聞き、皆の気持ちを一つにしたい。観光業の先輩方にはお世話になったので、その恩返しも含めて高千穂の観光に道筋をつけ、若い人につなぎたい」と話した。

　総会では観光功労者として、国指定重要無形民俗文化財「高千穂の夜神楽」の伝承に取り組む佐藤高申さん（６６）＝岩戸＝、田邊博文さん（６６）＝上野＝、登山道の清掃、整備に年間を通して取り組んでいる「高千穂山の会」（佐藤利治会長、２４人）が表彰された。

　また、総会前には日本観光振興協会の観光振興事業功労者表彰を受けた同観光協会元会長の佐藤哲章顧問（７３）への表彰伝達式もあった。

　新しい理事と監事は次の通り。

理事＝竹尾通洋（竹尾組）＝新会長＝、工藤勝利（ホテルグレイトフル高千穂）佐藤基永（神楽酒造）児嶋佐代子（そば処天庵）甲斐輝樹（ケーテック）松本和幸（居酒屋無我夢中）髙野恵一（智恵丸）佐藤崇（ホテル四季見）佐藤雅高（神都高千穂観光開発）小野正道（神話レンタサイクル）今長大（今国旅館）下堂薗ゆり（伝えるデザインスタジオ）佐藤英記（下川登神楽保存会）今村康薦（光栄建設）甲斐雅也（甲斐製茶園）佐藤雄二郎（かみのや）