７３歳、筋トレで元気−野田の増田さん

５年前に興味、それからジム通い

◆今ではベンチプレス９２・５キロ

　「あと２回、ラスト、はいオッケー」。延岡市山下町の矢野パワージム。矢野秀幸代表のカウントに合わせてベンチプレス６０キロを軽々と挙げるのは同市野田に住む増田安孝さん（７３）。健康管理で始めた〃筋トレ〃に熱中し、今では週４回ほどジムに通いながら、友人や同世代の会員と共に汗を流す。２０日は敬老の日。

　増田さんがジムに通い始めたのは５年前。久々会った友人の甲斐盛豊さん（７３）から、トレーニングジムに通い始めたと聞き、興味を持った。

　「トレーニングジムは若い人が行くところと思っていた。自分もできるのか」。甲斐さんに相談したところ、見学を勧められたため、翌日ジムへ。同ジムの矢野代表から説明を受け、即入会を決めた。

　未経験だったため、最初は小一時間程度。矢野代表からマシンやダンベルの扱い方、トレーニングメニューを教わりながら、体を慣らした。「友人もいるし、矢野さんに基本から指導してもらい楽しかった」

　夢中になり、こつこつと続けていると少しずつ筋肉が付き始めた。体の変化が実感できたことで、さらにやる気が出た。入会の半年後からは、トレーニングメニューで、世界大会も開催される競技種目でもあるベンチプレスもするようになった。

　最初はバーベル（２０キロ）のみからのスタートだった。ベンチプレス（フルギア部門）世界王者でもある矢野会長のサポートを受けながら、少しずつ重り（プレート）を付け、挙上記録を伸ばしていった。同種目の成人男性の平均重量が４０キロほどといわれる中、自己ベストは９２・５キロに達した。

　一時は、現在も務めている、延岡高等職業訓練校での非常勤講師業務が忙しく、ベンチプレスができない日が続いた。今は、再度、記録更新に挑むべく、背中を鍛えるメニューのチンニングや腕を鍛えるダンベルカールなど全身のトレーニングに励んでいる。

　その熱心な姿に矢野代表は、「入会した時とは体つきが全く違う。ベンチプレスの記録も素晴らしいが、５年間欠かさず週３、４回トレーニングを続けられること自体がすごい」と目を見張る。一緒にトレーニングする甲斐さんも「増田さんの頑張りを見ると励みになる」。

　増田さんは、「友人の存在や矢野代表の指導があったからこそ。今では、ジムに来られないと何だか居心地が悪い」。

　また、物事を継続するために大事なことは、目標を持つことだと言い、「ベンチプレス１００キロを挙げる。これが私の目標です」。力強く語った。