大瀬川いつまでも美しく

恒富小４年生−水質調査や水生生物観察

　延岡市立恒富小学校（鈴木泰昌校長、１８２人）の４年生２９人は７日、大瀬町に架かる大瀬橋近くの河川敷で、大瀬川の水質調査を行った。

　延岡の美しい自然を再認識し、次世代に引き継ぐことを目的に延岡保健所、延岡市と実施した。

　この日はまず、同保健所衛生環境課の佐々木清志さんによる講話があり、国土交通省が定める「水質が最も良好な河川」に五ケ瀬川水系がランク入りしていることや、みそ汁１杯分でお風呂５杯分の水が汚れることなどを紹介。シャンプーやリンスを使いすぎないこと、ソースや油が付いた容器は拭き取ってから洗うなど、細かい気配りが水質の保全につながると呼び掛けた。

　その後、児童は５班に分かれ、大瀬川に移動。到着すると早速、児童らは目をつぶり、１分間自然の音に耳を傾けた。県環境管理課が考案した独自のガイドラインに合わせ、周囲の音を４段階で評価。川辺の風景や、水のにおいなども同様に評価した。

　透明度の調査では、中が空洞になった細長いガラス柱「透視度計」を使用。中に少しずつ川の水を入れていき、底の部分に描かれた「×印」がきれいに見える瀬戸際の量を測った。また、有機物に反応して中の水が色を変える簡易測定器「ＣＯＤパックテスト」を使って水質を調査。きれいな水ほどピンク色になる測定器を、児童らは楽しそうに眺めていた。

　実際、川に入って水生生物の捕獲や観察も体験。児童は、川の流れに足を取られそうになりながら、きれいな川に生息するとされるサワガニや、ややきれいな川に生息するとされるコオニヤンマなどをにぎやかに採集していった。

　ハゼやナガレトビケラを採取した浦本心音さん（１０）は「川には、たくさんの生き物がいることが分かってびっくりした。たくさんの生き物がすんでいる大瀬川を、きれいな状態で残していこうと思った」と感想。

　佐々木さんは「子どもたちに延岡の河川の素晴らしさに気付いてもらい、守り続けると同時に育んでいってほしいというのが一番の願い。そのためにもこの活動は積極的に続けていきたい」と笑顔で話していた。

　班ごとにまとめた調査結果は、２２〜２６日までイオン延岡店で展示予定。