秘境バス、路線変更

延岡駅〜六首、平日の５便運行

◆六首〜祝子川温泉は廃止−予約型の乗り合いタクシーに

　「秘境バス」として知られる延岡市の祝子川温泉線が２月１日から路線変更され、延岡駅−宮長町の六首区間（１２・６キロ）は六首（むくび）線として平日のみ運行する。六首から祝子川温泉の区間（１６・５キロ）は廃止となる。

　祝子川温泉線は延岡市が実施主体となり、運行事業者の宮崎交通に委託して運行している。

　路線は延岡駅から、延岡共立病院、鹿狩瀬、宮長などを経由し祝子川温泉まで約２９キロの区間を平日のみ往復５便運行している。宮長町の浜砂ダムを過ぎた辺りから、幅２・３メートルの中型バス１台がやっとの道路幅で見通しの悪いカーブが続き、車窓に広がる祝子川渓谷の風景や運転士の神業のような運転技術が話題となった。

　地域住民の移動に欠かせない路線として、県と市が欠損補〓（ほてん）して路線を維持してきたが、利用者は年々減少。県と市からの補助金も増額傾向にあった。

　路線変更後、延岡駅−六首間の停留所に変更はないが、一部ダイヤ改正が行われる。

　六首発は午前８時３４分、午後０時４６分、同４時３６分の３便で、延岡駅着はそれぞれ午前９時５分、午後１時１７分、同５時７分。

　延岡駅発は正午と午後３時５０分の２便で、六首着はそれぞれ同０時３１分、４時２１分。

　なお、路線変更前は中型か小型バスで運行していたが、変更後は小型バスに統一する。

　路線変更に伴い、市は祝子川地区の住民の移動手段を確保するため、六首停留所−祝子川地区の区間で予約型の乗り合いタクシーを運行する。

　また、「祝子川温泉美人の湯」のリニューアルオープンに向け、同温泉への移動手段の確保について検討している。