新型コロナ、３日連続３００人超

感染者急増−リバウンドの兆候

◆危機感の共有を呼び掛け−県

　新型コロナウイルスの新規感染者が３日連続で３００人超となったことを受けて県は３１日、会見を開いた。県福祉保健部の重黒木清部長は「感染が急増し、リバウンドの兆候が見える。さらなる急拡大を強く懸念している」と危機感の共有を呼び掛けた。

　県は、年度末や春休みを迎える３月を「リバウンド（感染再拡大）防止強化月間」に設定し、警戒を呼び掛けてきた。

　しかし、３月２８日から３日続けて前週の同じ曜日から１００人超の３００人台。直近１週間の人口１０万人当たりの新規感染者数は２月１０日以来、４８日ぶりに１８０人を超えた。

　１０、２０代の若年層での感染が広がり、圏域別では日向・東臼杵が同２５７・７人と過去最多を更新。都城・北諸県も同２３２人と２００人を超え、最も低い延岡・西臼杵が同１０６・４人となった。

　急増の要因について県は「特に若い世代の活動が活発化し、飲食の機会が増加している」と分析。感染拡大の〃急所〃として警戒を続けてきた飲食店をきっかけとした感染も散見されているという。

　ワクチンの３回目接種の進展を背景に現在、高齢者の割合は低く、病床使用率も低い水準で推移している。重黒木部長は「第６波の当初と同様、若い世代で増加すると、家庭内感染などから高齢者施設などに飛び火。医療提供体制の逼迫（ひっぱく）や命に関わるケースが出てくる」と警戒。

　県は、不織布マスクの適切な着用や、手指消毒、体調に異変があればすぐに受診するなど、基本的な感染防止対策の徹底を強く念押ししている。