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笹目区で総合防災訓練

本紙掲載日:2022-06-02
8面

地震・津波発生、高台へ−給水車も参加

 延岡市塩浜町の笹目区(石川俊一区長)はこのほど、指定緊急避難場所の「笹目ふれあい広場」で総合防災訓練を実施した。住民ら約150人が参加し、講習や体験を通して防災への意識を高めた。

 訓練は、地震による大津波が発生したとの想定で行われた。午前9時、津波発生を知らせる放送が流れると、住民らは階段を登ったり、坂道を駆け上がったりして広場に避難。子どもがけがをしたとの想定で、担架で運びながら避難する人の姿も見られた。

 その後、広場では旭ケミカル職員の防災グッズ販売や、消防隊員による心肺蘇生法、AED(自動体外式除細動器)の実演指導などが行われたほか、市上下水道局の協力で、市内の避難訓練としては初めて給水車の給水体験も実施。

 参加者たちは、貯水された1800リットルの生活用水を、持参したペットボトルに適量を入れてもらっていた。

 同区に住む50代の女性は「AEDの使い方など、改めて学べたことがたくさんあった。海のそばなので、高台の避難場所が近くにあるのは、とてもありがたい」。石川区長は「予想以上に参加者がいて、地域の方々の防災意識の高さが伺えた。今後は避難後の対応も含めて、もう一歩進んだ対策を考えていきたい」と話した。

 広場に建つ2棟の防災倉庫には現在、非常用水500リットルを収納している。今年度で消費期限を迎える非常用水は訓練後、参加者全員に弁当とともに配られた。

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